Architect

建築家 木下 道郎

建築家 木 下 道 郎

【PROFILE】
□1951年、神戸市に生まれる。□1975年に横浜国立大学建築学科を卒業。□1978年、大学院修士課程を経て、共同でワークショップを設立。東京建築士会住宅賞やディスプレイ産業奨励賞など数々の入賞を果たす。□1995年、有限会社木下道郎ワークショップを設立し代表取締役に就任。近年も「Court Modelia 表参道/ANNEX」でグッドデザイン賞2017を受賞するなど、常に新しい着想で建築に挑戦し続け活躍。□2004年より日本大学生産工学部非常勤講師を務め、次世代を担う建築家の育成にも力を注いでいる。

Design consept

中目黒は私の住んでいるところからも近く、とても馴染みのある場所です。小さくてこだわりのあるオシャレなお店が集まっていて、住んでいる人も多く、商業施設と住宅が交ざり合う一番いい状態の街だと思います。中目黒は今がちょうど旬なのではないでしょうか。そんな街と土地の特性を読み、この場所ならではの個性のあるものを設計しました。

外観は俯瞰から見ると『小さな都市』を形成しています。その中心にあるのが、Fタイプのプランで、寝室とリビングを挟んだところに中庭となるルーフテラスを配しました。自分の部屋から空を見ることができるんです。ここを通る度に夜空を見上げて「月がきれいだな」なんて経験は他ではなかなかできないのではないでしょうか。訪れた人も驚くと思います。住まう人が友人知人を呼んで楽しめるようにするというのも私の設計の特徴です。中目黒というのはそういう街でもありますし。ファサードはガラス張りのインナーバルコニーの様なつくりになっています。ここは室内と屋外、プライベートとパブリックとの中間領域として街に対して開かれた状態です。室内は自由度の高いシンプルでプレーンな空間にしています。今の人達は成熟していて家具を選ぶのもうまいので、見せることを楽しみながら住んで欲しいですね。
木下 道郎

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